ビットコインとリップル(XRP)のたったひとつの大きな違いとは

皆様はビットコインとリップル(XRP)の違いについてどのように理解されているでしょうか。私はその違いは本質的にはたった一つなのではないかと思っています。

ビットコインとリップルの特徴のおさらい

違いの説明に移る前に、共に暗号通貨に分類されるビットコインとリップルの特徴を簡単におさらいしておきたいと思います。

ビットコイン

ビットコイン(BTC)は、ネットワーク合意形成に”Proof-of-Work”と呼ばれるアルゴリズムを用いている。このアルゴリズムは計算機の演算能力を用いてネットワークの正常性を維持している。そして、その報酬としてネットワーク管理者であるマイナーはビットコインネットワークからBTCを与えられる仕組みとなる。ビットコインのブロック生成速度(≒送金可能最短時間)はおよそ10分である。

リップル(XRP)

リップル社が主導で開発しているリップル(XRP)は、ネットワーク合意形成に”Ripple Consensus Ledger”と呼ばれるアルゴリズムを用いている。リップルネットワークから信認された複数のValidatorが、お互いに取引承認などを行うことでネットワークの正常性を維持している。この時ネットワーク管理者であるValidatorには一切の報酬が支払われない。リップルのブロック生成速度(≒送金可能最短時間)はおよそ5秒である。

ビットコインとリップルのたったひとつの違い

本当に簡単な特徴の違いでしたが、本記事を説明する上では十分な内容です。ではビットコインとリップルの違いはどこにあるでしょうか。説明していきたいと思います。

 

送金可能最短時間はさして問題ではない

上記のビットコインとリップルの特徴を見比べると最初に目に入ってくる違いは送金可能最短時間だと思います。ビットコインは10分、実際はブロック分岐リスクを考えると1時間程度必要で、リップルの場合は5秒となります。この事から、「ビットコインは送金が遅いからリップルの方が優れてる」という主張を目にしますが、私はこの違いはさして問題ではないと思っています。なぜかというと、ビットコインもリップルも絶えず技術が進歩しています。詳細はここでは省きますが、どちらの暗号通貨も送金をブロックチェーン外で行う技術を確立しており、ほぼ一瞬で安全な送金を行うことが可能になっています。では、何が違うのでしょうか。

 

ネットワーク管理者の動機の違い

私はビットコインとリップルの一番大きな違いは、ネットワークを管理する管理者の動機だと考えています。冒頭で述べた通り、ビットコインはネットワーク管理者に報酬として、ビットコインを与えます。つまり、ビットコインのネットワーク管理者の動機は「報酬」なのです。一方で、リップルはネットワーク管理者に報酬はありません。つまり、リップルのネットワーク管理者の動機は「ネットワークの安定」なのです。そう、これが私が考える大きな違いです。

ビットコインではネットワーク利用者とネットワーク管理者の利益が一致してません。多少暴論ですが、ネットワーク管理者はあくまでお金のために管理しているのであって、ビットコインネットワークが安定して動くかは関係ないのです。この利益不一致が原因で、ビットコインコミュニティの分裂を引き起こし、上手く行っていないのが現状です。ビットコインのネットワーク管理者は、他に儲かるものがあれば、すぐにネットワーク管理を放棄して別に移るでしょう。事実、上記の現象が最近イーサリアムで起きています。Zcashという暗号通貨のマイニングが開始された影響で、イーサリアムのハッシュレートが半減しました。Zcashをマイニングするほうが儲かるためです。このことにより、ネットワーク正常性を担保するハッシュレートが大きく下がりました。マイナーにとってはビットコインでもイーサリアムでもZcashでもなんでも良いのです。そこにそのネットワークを利用する人が居ようが居まいが関係ありません。報酬こそ命なのです。そして利用者がネットワークの管理をしようとも、膨大な計算機リソースが必要なため、相当なコストがかかってしまい中々難しいと思います。

一方で、リップルでは、ネットワーク利用者とネットワーク管理者の利益が一致します。ネットワーク管理者には何の報酬もありませんので、ネットワークの安定を願う以外にネットワークを管理する動機がないのです。つまり、利用者も管理者が一丸となって、リップルネットワークの繁栄を目指すことが出来ます。ここでは便宜上、ネットワークの利用者と管理者を別に書いていますが、リップルネットワークでは一緒となります。ネットワークの利用者がネットワークの管理者になるのです。これは至極当然な発想といえますね。リソースネットワークを使う人がしっかり管理する。そして、その管理はビットコインと違い計算機リソースは要らず、自宅に転がってるような性能のパソコンでできます。ですので、ネットワーク利用者(例えば銀行など)が手軽に管理を行う事ができます。事実、すでにマイクロソフトやMITなどがネットワーク管理を行っており、銀行もリップルネットワークの管理団体をつくると発表しています。

まとめ

以上が私が考えるビットコインとリップルの大きな違いです。両者では、本質的にネットワーク管理の動機が違うのです。ビットコインの利用者と管理者の利益の不一致は長期的には必ず問題となっていくと思っています(すでにそれが原因で開発が停滞気味ですが…)。リップルでは、利用者=管理者となるため、銀行もガバナンス上利用しやすいと思います。

以上、ビットコインとリップルのたったひとつの大きな違いでした。

 

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